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2025/7/29

「技術・人文知識・国際業務」ビザ更新のポイント・転職が多い人向け

転職が多い方。 しっかりした準備が大切

「技術・人文知識・国際業務」のビザで何度か転職していると、入管の審査は少し慎重になります。

でも、安心してください!きちんと準備して、あなたのこれまでの仕事がビザの条件に合っていること、そしてこれからも日本で安定して暮らしていく意思があることを説明できれば、更新できる可能性は十分に高まります。

 

1 入管が特にチェックする4つのポイント

転職が多い場合、入管は以下の4つの点を特に重視して審査します。

仕事内容の一貫性

あなたがこれまでやってきた仕事や、これからやる仕事が「技術・人文知識・国際業務」のビザで認められている専門的な分野(例えば、ITエンジニア、通訳、貿易事務など)にずっと関係しているか、という点が大切です。
もし、転職しても専門分野が変わっていなければ、評価されやすいです。

雇用や収入の安定性

短い期間(半年〜1年未満など)で何度も会社を辞めていると、
「この人は日本で安定した生活を送れていないのでは?」と心配されてしまいます。
直近の会社で、ある程度の期間(できれば3ヶ月以上)安定して働いている実績があると安心です。

税金や社会保険の記録

会社を辞めたり入ったりする際に、住民税社会保険料(年金や健康保険)の支払いに漏れがないかが確認されます。

もし未払いがあると、審査で不利になる可能性がありますので、きちんと支払っていることを証明する書類が必要です。

雇用契約の内容がはっきりしているか

今の会社での雇用契約(正社員か契約社員か、給料はいくらか、どんな仕事をするのかなど)が明確になっていることが重要です。これを証明するために、雇用契約書や給料の明細などを提出します。

 

2 更新申請で用意する書類と説明のコツ

転職が多い場合は、ただ、決められた書類を提出するだけでなく、あなたの今までの経歴などきちんと説明するための工夫が必要です。

(1) 特に用意しておきたい書類

職務経歴書(日本語で作成)

これまでの職歴をすべて時系列で書き、あなたの専門分野が一貫していることをアピールします。

説明書(任意書類)

なぜ転職したのか(例:会社が倒産した、契約期間が終わった、もっとキャリアアップしたかったなど)をその理由について具体的に説明します。

それぞれの仕事が、あなたの専門分野とどうつながっているのかも説明しましょう。

もし、会社を辞めてから次の仕事が決まるまでに数か月などの期間があった場合(無職期間)は、その間、どうしていたか(就職活動をしていた、貯金で生活していたなど)も説明したほうが良いと思います。

直近の勤務先の資料

今の会社がどんな会社なのか(会社の登記簿謄本、パンフレット、ホームページのコピーなど)を提出し、ちゃんとした会社で働いていることを証明します。

雇用契約書、23ヶ月分の給与明細、会社の案内などです。

税金・社会保険の証明書

過去1〜2年分の「課税(非課税)証明書」と「納税証明書」を提出します。

「社会保険加入状況証明」として、健康保険証のコピーや年金の加入記録などを提出します。

(2) 申請のタイミング

ビザの期限が切れる2〜3ヶ月前までには申請を済ませるのが理想的です。

 

3 不許可を避けるための実務的なポイント
 
転職後初めての更新は特に丁寧に!

新しい会社に転職して初めてのビザ更新は、入管も特に注意して審査します。新しい会社での仕事内容を、具体的に、丁寧に説明することが大切です。

空白期間(無職期間)の説明

もし、会社を辞めてから次の会社に入るまでに3か月以上の期間があった場合は、その間の生活費をどうしていたか(預金通帳のコピーなど)や、どんな就職活動をしていたかを示す書類を準備しましょう。

 

4 専門家に相談した方が良いケース

以下のような場合は、行政書士(入管専門のコンサルタント)に相談することをおすすめします。プロの助けを借りることで、安心して申請できます。

  • 転職回数が3回以上で、1つの会社での勤務期間が短い場合
  • これまでの仕事内容の一部が、ビザの資格範囲外かもしれないと感じる場合
  • 無職の期間が半年以上ある場合

 

5 社会保険の加入状況を証明する書類について

社会保険の加入状況は、あなたの生活基盤の安定性を示す重要なポイントです。以下のいずれかの書類を用意しましょう。

年金事務所で取得するもの

被保険者記録照会回答票(日本年金機構発行)

厚生年金や国民年金にいつから加入していて、いつまで保険料を納めたかがわかる、一番確実な書類です。年金事務所で申請して取得します。

社会保険料納入状況照会回答票

会社が従業員のための社会保険料をきちんと納めていることを証明する書類です。会社の人事・経理部門を通じて年金事務所に申請して取得します。

勤務先や自分で用意するもの

健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し(過去2年分すべて)

会社で社会保険料がきちんと支払われたことを示す領収書のコピーです。

健康保険被保険者証のコピー

健康保険に加入していることを証明できますが、これだけでは納付状況までは分かりません。他の書類と組み合わせて提出しましょう。

国民年金保険料領収証書の写し(過去2年分)

もし会社を辞めていて厚生年金に加入していなかった期間に、自分で国民年金を納めていた場合は、その領収書のコピーが使えます。

国民年金の保険料免除制度 (保険料を納めることが経済的に困難な場合)

本人・世帯主・配偶者前年所得(1月から6月までに申請する場合は前々年所得)が一定額以下の場合や失業した場合など、保険料を納めることが経済的に困難な場合は、ご本人が申請書を提出し、承認されると保険料の納付が免除されます。
免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1の4種類があります。

 

まとめ

「転職が多い」という状況でも、しっかりと準備し、あなたの仕事がビザの条件に合っていること、そしてこれからも日本で安定して暮らしていく意思があることを入管にきちんと説明できれば、更新は可能です。

不安な点があれば、専門家に相談することも検討してください。

 

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